産湯とは?産土さまの水で赤ちゃんを清める習わしと、昔の出産・お宮参りまでの流れ
赤ちゃんが生まれると、産湯、お七夜、お宮参りと、節目の言葉を続けて耳にします。ここでは、神社本庁の公式サイトの説明と、埼玉県宮代町の郷土資料館が公開している昔の出産の記録をもとに、産湯の意味と、その前後に続く節目の流れを整理します。各ページの内容は、2026年10月12日に確かめました。
産湯とは何か
神社本庁は、生後3日目に浴びせる湯を産湯といい、日数は地域によって違いがあると説明しています。産湯に使う水は、産土さまがお守りくださる土地の水で、赤ちゃんの身体を清め、すこやかな成長を願うためのものです。つまり産湯は、赤ちゃんが生まれた土地を守る神さまへの思いと結びついた習わしだと読めます。
産土さまとは
産土とは、自分が生まれた土地の神さまを指し、産土神とも呼ばれます。同じ神社本庁の別のページでは、地域を守る神社の神さまを氏神さまと呼ぶと説明しています。氏神さまは、産土さまや鎮守さまと呼ばれることもあります。産土神はもともと、人々が生まれ育った土地の守り神を指す言葉でしたが、次第に氏神と同じ意味で使われるようになりました。その地域に住んでいる人々は、氏子と呼ばれます。
昔の産湯:埼玉県宮代町の記録から
埼玉県宮代町の郷土資料館が公開している記録によると、町内では昭和40年代まで、家庭での出産が広く行われていました。へその緒はお産婆さんが切り、その後、産湯を使わせたと書かれています。お産婆さんは毎日通ってきて、お七夜までお湯を使わせてくれたそうです。産湯や洗濯に使った水は、神主や先達に方角を見てもらって、その方角に穴を掘って捨てたということです。
生まれてすぐに、実家から米・鰹節・味噌が届けられ、その米を炊いたご飯を「ウブタテゴハン」と呼んで荒神様に供え、そのご飯を産婦とお産婆さんでいただいたそうです。産婦は産後21日目の「トコアゲ」まで、さまざまな制約を受けましたが、それは産婦をゆっくり休ませる意味もあった、と同じ記録にあります。これらは昔の一地域の記録なので、いまの暮らしにそのまま当てはまる決まりではありません。
産湯の前:安産祈願と帯祝い
神社本庁によると、各神社では、妊娠、誕生、その後の成長の場面ごとに、子どもが無事に生まれ、丈夫に育つよう願う、さまざまな神事が行われています。妊娠5か月目の戌の日(日数は地域によって違いがあります)に神社へお参りして安産を祈願し、帯祝いとして腹帯(岩田帯)を巻く習わしがあります。戌の日に行う理由には、犬はお産が軽く多産であることにあやかる、という説があります。ほかに、この世と来世を行き来する動物と考えられていることや、よく吠えて家を守るので邪気を祓う意味がある、ともいわれています。宮代町の記録にも、妊娠5か月目の戌の日に、実家から腹帯が贈られ、お産婆さんに巻いてもらった、とあります。
腹帯の長さは、縁起のいい「七五三(7尺5寸3分)」にしたそうです。ただ、大きくなったお腹には短かったので、半反にしたものも用意したといいます。また、臨月には実家から鯉が2匹届き、鯉のように元気に生まれてくるよう願って、一匹を妊婦が、もう一匹を家族が食べたそうです。
皇室の「着帯の儀」
神社本庁は、皇室にも一般の帯祝いと同様の「着帯の儀」があると紹介しています。御懐妊5か月目の戌の日に「内着帯」、9か月目の戌の日に正式な「着帯の儀」が行われると書かれています。儀式で使う帯は、宮中三殿の神殿に供えられ、そのあとで着帯が行われるそうです。
宮代町の記録にある、生後1年間の祝い
宮代町の郷土資料館の「子を育てる」のページによると、こうした儀礼は生後1年間に特に多く、昔はその期間に育てることがとりわけ難しかったと考えられるそうです。
- お七夜は生後7日目のお祝いで、親戚や近所の人がお祝いに来て、アカノゴハンを炊き、名づけをしたそうです。
- 宮参りは、宮代では家によって異なるものの、21日目か33日目に行われたと書かれています。
- 宮参りの産着には、背縫いのない一つ身の着物に背守りをつけて、子どもを守ったと紹介されています。
- 食い初めは100日目の祝いで、尾頭付きの膳を用意し、米数粒を箸に乗せて食べさせるまねをします。
- まだ離乳食を食べる時期ではありませんが、食い初めには、少しでも早く大きく育つようにとの願いがこめられているそうです。
初節句では、実家や親戚から、女の子には雛人形など、男の子には五月人形や鯉幟などが贈られたそうです。当日は、贈ってくれた人を招いて祝ったとのことです。初めての誕生日には一升餅をついて祝いました。七歳の帯解き(七五三)でも、いまの七五三と同じように鎮守様にお参りして、親戚を招いて祝ったとも書かれています。地域や家によってやり方は違います。
産湯のあとに続く節目
お七夜は、生まれて7日目に子どもに名前をつけ、親類や隣近所の人などを招いて祝いの席を設ける行事です。神社本庁によると、お七夜には、名前を紙に書いて神棚や床の間に貼って、家の神さまに、その子を家族の一員として守っていただけるようお願いするそうです。初宮参りは、子どもが初めて神社にお参りして、氏神さまに誕生の奉告とお礼をするものです。宮代町の記録には、へその緒を桐の箱にしまっておく例や、お七夜の日に雪隠参りをして便所神に供える例も挙げられています。
お宮参りの記念撮影を考えるとき
スタジオ華写の撮影メニューには、お宮参り・初節句・百日祝いのほか、ニューボーンやベビーがあります。マタニティのページもあります。流れは、予約、撮影当日、写真選びと進み、アルバムができあがるまでの日数は約45日と案内しています。日取りは、神社本庁の説明にあるように、赤ちゃんの体調や天候に気を配って選ぶものとされています。ご家族の都合とあわせて、氏神さまの神社の案内も確かめておくと、撮影の日も考えやすくなります。
まとめ
産湯は、産土さまがお守りくださる土地の水で赤ちゃんの身体を清める習わしです。そのあとにお七夜や初宮参りが続き、日数には地域による違いがあります。ご家庭の地域の習わしを確かめて、進めてください。
スタジオ華写のご案内
スタジオ華写は、七五三やお宮参り、家族フォトの撮影を案内している写真館です。店は、高崎店と大宮店の2つです。営業時間は10時から18時で、完全予約制です。ご予約の方法は、公式サイトの来店予約のページでご確認ください。同じページでは、撮影のご予約はお電話で受け付け、来店予約のフォームからは受け付けていないと案内されています。



































